学び続ける家庭科教師のための情報交換・実践 共有の場をつくろう

現在、家庭科は、小学校5年生から高等学校まですべての児童・生徒が必修で学ぶ教科です。

生活のあり方は様々で、その人なりの価値観に支えられています。だから家庭科の授業では、それぞれの子どもたちが自分自身にとっての答えを見出していくことが重要です。

家庭科教師の日々の授業づくりは、そう簡単なものではありません。家庭科教師たちは、一人ひとりの子どもたちが「自分ごと」として捉えられるように、身近な教材を工夫し、わかりやすくためになる授業を考えています。こうした家庭科教師にとっての<知(ナレッジ)>は、教師としての経験年数とともに、その教師自身の中に豊かに蓄積されています。しかし、その<知>が元々の所有者である教師以外の人に伝わる機会は少ないように思います。

なぜなら、家庭科教師は各学校に一人ずつしかいないことが多く、日常的には日々の授業について相談したり情報交換する機会が乏しいからです。

それぞれの家庭科教師の中にある、経験に裏打ちされた家庭科教師としての様々な<知>を皆で共有し合える場を作りたいと考え、このウェブサイトを立ち上げることにしました。

HELCY(ヘルシー) とは、Home Economics Lesson(Learning) Community in Yokohama の頭文字からとった名称です。横浜に拠点を置く、家庭科の授業について考える学びの共同体、それが私たちHELCYです。

このウェブサイトでは、家庭科教師の方々や研究者の方々から提供していただいた、家庭科授業のヒントとなる様々な教材を掲載します。同時に、授業づくりのヒントを紹介したり、学習指導案の改善に向けた提案などを行っていきます。

HELCYは、家庭科教師の方々が、「授業づくりは楽しい!」と思って実践したくなるような情報交換のプラットフォームなのです。

家庭科教師の方や家庭科教育に関心をお持ちの方が、このウェブサイトに立ち寄ってくださり、豊かな生活の学びに関わる<知>を共有し、リアルな家庭科教育の現在を感じていただければ幸いです。

HELCY代表  
横浜国立大学教授 堀内かおる